ポルトガル一人旅旅行記:絶望のリスボン観光。

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7年ほど前に行ったポルトガル一人旅の旅行記を綴っています。本日は第5話の公開です。これから読まれる方はまずは第4話までをお読みください。

目次

8月12日(金):コインブラからリスボンに向かう新幹線にて

新幹線の中でわたしは愕然とした。

携帯が、、ない……。リュックの中もポケットの中も、全部ひっくり返して携帯を探したけれど、携帯はどこにもない。汗が垂れた。

隈なく探したがどこにもない。嫌だけど事実を受け入れざるを得なかった。そこから約2時間のことは覚えていない。

これから先、どうしよう……。今までドタバタしながらも一人できゃっきゃっと楽しく旅行をしてきた。しかし、今はネットと断絶された世界だ。初めて一人で異国の地にいることに不安が押し寄せた。

リスボンに到着し、絶望しながら駅をおりる。駅は広くて方角なんてよくわからないが、地球の歩き方とホテルまでの地図(プリントしていてマジでよかった)だけが頼りだ。

うう、ううう〜!!発狂しそうになりながらも、動物的な感覚と地図を頼りになんとかホテルまでたどり着くことができた。ここで荷物を下ろす。

映画をテーマにしたホテル
自分の写真を撮っている場合ではない

どうしよう。。持ってきたパソコンで調べてみると、旅行客がスペインで携帯を盗まれ、翌月の携帯代が100万円になっていたというニュースが。ポルトガルはスペインの隣の国だ。もはや観光どころではなくなった。

一体携帯どうしちゃったんだろ…。落としちゃったのかな。それとも盗まれたのかな。どちらにしてもまったく身に覚えがない。

何をすればいいかもわからず、放心状態でたどり着いたのはショッピングセンターだ。つい現実逃避をしてウインドウショッピングをしてしまった。

現実逃避をしてきてしまったショッピングセンター
当時は真新しかったIMAX

喉が渇いたのでカフェで飲み物を適当に頼んだら、かなり喉越しが悪いバナナジュースだった。うう、今はバナナジュースの気分じゃないのに。

でも一息つけた。現実から目を背けてはいけない。

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リスボンのショッピングセンターにて

バナナジュースを飲みながら、わたしは何をするべきなのかを考えた。

海外で携帯を落とすなんて、なんてわたしはバカなんだ…。そもそも最初から予定を詰め込みすぎたんだ…。すべてがマイナス思考になった。

来月の携帯代が100万円になったらどうしよう。それはダメだ。携帯を止めないと。警察に行って紛失届けを出さなくては。

駅を降りたときに警察署があったので、そこに行ってみた。ツーリスト専用と思われる部署があり、順番待ちの列ができていた。皆なんらかのトラブルがあったようで、浮かない表情をしている。

なんだ、みんなも携帯落としたのかな。同じ状況の人がいると勝手に解釈して少しだけ安堵した。

1時間ほど待って、ようやくわたしの番がきた。呼ばれて席につくと、なんと迎えてくれたのはマッチョのポリスマンだ。

イケメンやないかい。ブリトニースピアーズの両サイドで踊っていそうなセクシーな警察官だ。あまりジロジロみてはいけないが、二の腕の筋肉がもりっとしていてとってもカッコいい!

この人プロテインとか飲んでいそうだなと思ったら、机の上に置いてあった水筒に「マッスルファイア」と書いてあった。やっぱり飲んでいそうだ。

おっといけない。イケメンにテンションが上がっている場合ではない。この状況をマッスルファイアに伝えなくては。英語ができないわたしにとって状況を伝えることは難題だった。うーん!

一生懸命考えてなんとか出てきた英語が「アイ ロスト マイ セルフォン」だ。完璧だと思った。

発音を懸念していたが、奇跡的に通じた。「アイ ロスト マイ セルフォン」という言葉はその後、呪文のように繰り返しいろんな人に言うことになる。

「What type?」と言われたので「アイフォン セブン!」と答えた。すごい、立派にコミュニケーションできている。

うまく行ったのかはよくわからないが、手続きが終わった。その後、駅にも行ってみた。携帯はコインブラの駅のトイレに落としてしまったのではと思ったのだ。

「アイ ロスト マイ セルフォン!」駅員さんに探してもらったが、「うーん、ないみたいだね。」と言われてしまった。

ほんとかな。携帯はポケットに入れていたから絶対駅のトイレに落としたと思うんだけどな。しかし、駅にはないと言われてしまったので、どうすることもできずにホテルに戻った。

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8月13日(土):翌日。旅行最終日。迫られた選択

翌日。この日は観光ができる最終日だ。本当だったらリスボンを1日かけて観光する予定で例のごとく予定をパンパンに埋めていた。でも今はそれどころじゃない。のだが、午前中はせっかくなのでリスボンを巡った。

リスボンの街並み
噴水

やはりポルトガルの街並みは可愛らしい。マツケンと小雪を探してみたが、いなかった。陽気な天気のもと、魔女の宅急便のような平和な街並みが続く。しかしわたしの気分は最悪だ。

ちゃっかり塔に登ったよ
塔からの眺めなだったような

石畳の通りにカフェがあり、コーヒーとお菓子を食べた。

コーヒーを啜りながら考える。今日は最終旅行日だ。このままリスボンを観光して日本に帰るのか、それとも携帯を探すのか。

観光したら確実に携帯がないまま日本に帰ることになる。しかし今日一日携帯を探したところで見つかるなんてことはないだろう。ここ海外だし。

一体どうしたらいいのだろうか。大変悩ましく考えた。

携帯を探すか諦めるか
石畳の道

考えた末、やっぱり携帯をポルトガルに残して日本に帰ることはできないと思った。今日1日探して見つからなかっとしても、それが一番後悔しない今日の使い方だ。

というわけで、旅行最終日あろうことかわたしはまた新幹線で2時間かけてコインブラに戻り、携帯を探す旅に出たのである。

さようならリスボン
セグウェイが走っていたよ!
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